月刊コミック電撃大王 / 通常連載

淫らな邪教に巣喰うモノ

『淫らな邪教に巣喰うモノ』は、月刊コミック電撃大王の過去掲載作品として記録されている漫画です。出版社はKADOKAWA。作者(作画)は原つもい。連載期間は2019年1月号 - 2021年3月号。

あらすじ・ネタバレ

亨と優芽の姉弟は、父・桜屋敷千弘と車で移動中に事故に遭い、山奥で崖から転落する。事故で亨はいったん命を失うが、千弘が持つ謎の石の力によって蘇生される。しかし千弘自身は脳死状態となり、姉弟は行き場を失う。そこへ千弘の知り合いを名乗る浄導師・伊東祐善が現れ、二人を大宇宙佐戸喰之尊教団へ引き取る。教団では男女が共同生活を送り、裸で祈り、教えに基づく「佳き出会いと佳き死」を受け入れることを求められる。亨は異様な儀式に興奮し、優芽は強制される行為に戸惑いながら、教団と父の石に隠された秘密へ近づいていく。政治家の孫娘の治療をめぐって青年部から選抜される計画も進み、突出した能力を持つ亨を中心に、少年少女の関係が宗教の教えによって歪められていく。

豆知識・雑学・よくある質問

作者は原つもい。『月刊コミック電撃大王』で連載され、KADOKAWAの電撃コミックスNEXTから全5巻で完結した。作品は「エロティックカルトサスペンス」として告知され、共同生活をする男女が裸で祈る場面から始まる。物語の中心には、交通事故、謎の石による亨の蘇生、脳死状態になった父、姉弟を引き取る大宇宙佐戸喰之尊教団がある。教団は単なる怪しい宗教ではなく、佐戸喰という神格的な存在を崇拝し、教義を人間関係や治療へ介入させる。巻紹介では、政治家の孫娘を治療するための選抜メンバーが青年部から選ばれ、亨の能力を中心に人間関係が崩れていく展開が示されている。クトゥルフ神話を思わせる異形と、性的な儀式を結びつけた作品。

読者の感想・考察まとめ

教団の恐ろしさは、暴力で命令することよりも、出会い、死、治療といった本来は個人が選ぶ出来事を「教え」として管理する点にある。亨が蘇生した事実は奇跡に見えるが、奇跡を経験した者ほど、石や教団の力を疑いにくくなる。優芽が儀式に戸惑う一方、亨が興奮する対比は、同じ場所にいても教義の影響が人によって違うことを示す。突出した能力を持つ者が選抜される構図は、才能を救済の道具として利用し、本人の意思より組織の目的を優先する危うさを浮かび上がらせる。性的な要素は刺激のためだけでなく、身体を誰のものとして扱うのか、信仰の名で同意を奪えるのかという問題に接続している。神話的な存在が本当に超越的なのか、それとも人間の欲望と恐怖が作った物語なのかを曖昧にすることで、読者にも教団の言葉を疑う視点を求めるサスペンスになっている。

読み方・略称・英題

みだらなじゃきょうにすくうもの

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