月刊コミック電撃大王 / 通常連載

ブキミの谷のロボ子さん

『ブキミの谷のロボ子さん』は、月刊コミック電撃大王の過去掲載作品として記録されている漫画です。出版社はKADOKAWA。作者(作画)は伊咲ウタ。連載期間は2017年10月号 - 2019年4月号。

あらすじ・ネタバレ

他人に合わせることが苦手で、誰とも関わらず暮らしている青年・上小杉惣介のもとへ、人間そっくりの少女型アンドロイドが突然届けられる。アンドロイドは自らをロボ子と名乗り、「人とは何かを知りたい」と惣介に頼む。しかし惣介は人の心を理解しているわけではなく、むしろ他者との関係を避けてきた人物だった。こうして、人間を知りたいロボ子と、人間の心がわからない惣介の同居生活が始まる。食卓を囲むこと、外出すること、他人と話すこと、アイドル活動に挑戦することなど、ロボ子は一つずつ人間らしい経験を試す。そのたびに惣介の生活は乱され、彼もまた自分の孤独や過去と向き合うことになる。悪友の宇刈が現れ、ロボ子が目の前からいなくなる事態に至ると、惣介は彼女をどうするか決断を迫られる。

豆知識・雑学・よくある質問

作者は伊咲ウタ。KADOKAWAの電撃コミックスNEXTから全3巻で完結した。公式紹介では、他人に合わせられず一人で暮らす上小杉惣介と、人の心を知りたいアンドロイドの同居が作品の中心とされている。人間そっくりのアンドロイドが法律で禁止されているという背景もあり、ロボ子の存在は便利な家電ではなく社会から外れた危険な存在として扱われる。第2巻では食卓の団欒、自分探し、アイドル活動などに挑戦し、第3巻では惣介の悪友・宇刈が登場して生活がさらに揺さぶられる。最終巻の紹介では、ロボ子がいなくなったとき惣介が取る決断が示され、人間を知る物語が惣介自身の選択の物語へつながる。

読者の感想・考察まとめ

ロボ子は人間の心を学ぼうとするが、惣介はその教師としては不適格に見える。だからこそ、二人の同居は一方が一方を教育する話ではなく、互いの欠けた部分を照らし出す関係になる。ロボ子が食卓やアイドル活動を試すと、惣介は面倒を感じながらも、人間らしさを外から観察するだけではなく自分も参加しなければならなくなる。惣介の「人の心がわからない」という性質は冷酷さではなく、傷つくことを避けるために関係を切ってきた結果とも読める。ロボ子が人間に近づくほど、機械と人間を分ける基準は曖昧になるが、同時に所有や監視の問題も浮かぶ。彼女を家に置くことが惣介の慰めのためだけになれば、ロボ子の意思を奪うからだ。最終的な決断は、ロボ子を人間にすることではなく、彼女を一人の選択する存在として扱えるかにかかっている。

読み方・略称・英題

ブキミのたにのロボ子さん

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