週刊少年マガジン / 通常連載

キスアンドクライ

『キスアンドクライ』は、週刊少年マガジンの年別掲載作品一覧作品として記録されている漫画です。出版社は講談社。作者(作画)は日笠希望。原作者などは-です。連載期間は2018年18号 - 2018年33号。

あらすじ・ネタバレ

一年間の昏睡状態から目覚めた少年・橘龍希が、失われたフィギュアスケートの記憶と向き合いながら、再び頂点を目指すスポーツドラマです。 龍希は交通事故に遭い、病院のベッドで長い眠りから目を覚まします。 退院後、自宅に飾られた大量の賞状やトロフィー、映像に残る自分の演技を見て、初めて自分が日本中から注目された天才選手だったことを知ります。 世界の舞台で軽やかに滑る映像の中の少年は、自分自身のはずなのに、現在の龍希には別人にしか見えません。 天才だったと知った喜びは、すぐに厳しい現実へ変わります。 事故の直前、龍希はオリンピック出場枠がかかった大会で転倒を繰り返し、演技を途中で中断していました。 その結果、日本の出場枠が減り、世間から激しい批判を浴びていたのです。 テレビや街の人々は、龍希の復帰は難しい、もう終わった選手だと語ります。 自分は天才なのだからすぐに滑れるはずだと考えていた龍希は、リンクへ戻った瞬間、立つことさえできず何度も転びます。 記憶を失っただけでなく、身体も技術も以前の状態には戻っていませんでした。 それでも龍希は世間を見返すため、一年後の選手権で復帰すると宣言します。 龍希はプライドが高く、評論家や観客へ強い言葉をぶつけますが、その裏には、かつての自分に追いつけない恐怖があります。 滑れない理由を記憶喪失のせいにしたくても、氷の上では実力がそのまま表れます。 幼なじみらしき少女や、彼を支えるスケート関係者との出会いによって、龍希は過去の栄光ではなく、今の自分に必要な練習を始めます。 大海スケートクラブでは、現役時代に独自のスタイルを追求したコーチや、かつて日本のエースと呼ばれた人物など、異なる価値観を持つ指導者と関わります。 ジャンプ、スピン、ステップといった技術だけでなく、演技構成、表現、音楽との一体感、競技会での精神状態など、フィギュアスケートの多面的な難しさが描かれます。 龍希は「天才だから勝てる」という考えを崩し、転倒しても練習を続け、失敗の原因を理解し、他人の力を借りることを学んでいきます。 タイトルのキスアンドクライは、演技を終えた選手が得点を待つ場所を指します。 そこでは、努力が得点として報われる喜びも、期待に届かなかった悔しさも隠せません。 記憶を失った少年が、かつての自分を取り戻すのではなく、新しい選手として氷上へ戻ろうとする、再起と自尊心の物語です。

豆知識・雑学・よくある質問

フィギュアスケートでは、ジャンプやスピンの技術だけでなく、滑走、音楽との調和、転倒後の立て直し、演技全体の表現力が評価されます。競技後に選手とコーチが得点を待つ場所が「キスアンドクライ」と呼ばれるため、タイトルは演技の緊張と結果を受け止める感情を象徴しています。ペア競技やライバル関係では、個人の技術と相手への信頼が不可欠です。

読者の感想・考察まとめ

氷上では一度の転倒や着氷の乱れが得点を左右するが、演技の価値は結果だけで決まらない。選手は練習、怪我、プレッシャー、家族やコーチとの関係を抱えてリンクに立つ。成功した瞬間の華やかさと、結果を待つ静かな不安を対比することで、競技者が自分の過去を乗り越え、誰のために滑るのかを見つける成長が描かれる。

読み方・略称・英題

キスアンドクライ

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