2020年代 前半 / 全12話

5億年ボタン【公式】~菅原そうたのショートショート~

『5億年ボタン【公式】~菅原そうたのショートショート~』は、2020年代 前半のテレビアニメ作品として記録されているアニメです。制作会社はSTUDIO SOTA。主放送局・系列はTOKYO MXほか。放送期間は2022年7月14日 - 9月30日。話数は全12話です。

あらすじ・ネタバレ

目の前のボタンを押すと百万円を受け取れるが、押した本人は何もない空間で五億年を過ごし、時間が終われば記憶を消されて元の瞬間へ戻るという奇妙な条件を題材にしたショートショートである。登場人物たちは生活に困ったり、目先の利益に惹かれたりしてボタンを押すか迷い、押した後に待ち受ける孤独や退屈や自己意識と向き合う。菅原そうたによる短編形式では、同じ設定から生まれる状況をテンポよく変化させ、最後に常識が反転するようなオチを描く。単純な金儲けの話に見えて、時間と記憶と幸福の関係を考えさせる。

豆知識・雑学・よくある質問

五億年という数字は現実的な寿命をはるかに超えており、苦痛の長さを想像できないほど大きくすることで、報酬との釣り合いが崩れている。ボタンを押した後に記憶が消えるなら、本人にとって経験は存在しなかったことになるのかという疑問が生まれる。よくある質問の「押せば本当に得なのか」については、元の自分が記憶を持ち帰らないなら得をするように見えるが、五億年を体験する意識が一時的に生まれる点をどう考えるかで答えが変わる。短編ごとの会話や反応は、倫理学の思考実験を難しい用語なしで体験させる役割を持つ。公式短編ならではの簡潔な演出も、結論を視聴者へ委ねる効果を生んでいる。

視聴者の感想・考察まとめ

この設定の怖さは、肉体的な苦痛よりも、誰にも見られず何の目的もない時間を自分の意識だけで埋めなければならないことにある。記憶が消えるとしても、その期間を過ごす主体がいる以上、結果だけを見て簡単に押せるとは限らない。逆に、現在の苦しさを乗り越えるためなら長い孤独を選ぶ人物もいて、幸福の基準は人によって違うと分かる。登場人物の判断を笑えるオチにしながら、視聴者自身なら何を選ぶかを突き付ける構成が魅力である。感想としては、数分の短編でありながら、意識とは何か、忘れた経験にも価値はあるのか、目先の報酬で人生を測ってよいのかという問いを残す、ブラックユーモアの効いた思考実験アニメである。

読み方・略称・英題

5億年ボタン/ごおくねんボタン/5億年ボタン公式

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